日本国内に限らず、多くのフラワーアーティストはチームやビジネスパートナーとして専門に写真を撮るフォトグラファーをもつことが多い。
そんな中、フローリスト、フォトグラファー、作曲、DJ、デザイナー、ショープロデューサー、建築デザイナーと「職業の名前」の型にはまらずに、全てに拘り自らの手で手掛ける理由は何なのか———。社会の大きな変化の渦の中、次の時代を作るフラワーアーティスト清野光の発想の原点に迫る。
-なぜ、デザインから作曲、空間プロデュースまですべて自ら手掛けるのですか?
花だけではなく、音や空間のプロデュースも全てに責任をもつことは、僕の師匠であるKeiko Boxollが教えてくれました。
自然の世界って、普段ひとつひとつ意識することはないけどごく自然にすべての情報が重なり合って身体とか心の中に入ってくるというか…どれか一つでもずれてしまうとこれだ!と思う世界観にたどり着けなかったり。
突然自分の周りの音が全部消えたら、「無」って自分たちが想像するよりもずっと怖いんです。
外からかすかに聞こえる風の音とか、遠くの声や足音とか、小さな音の重なりが実は意識していないだけで身の回りに溢れていて、知らないうちに私達を安心させてくれています。
だから視覚、聴覚、嗅覚…すべての五感に訴える空間を、自分の納得いくまで徹底的にこだわることが好きなんです。
僕の作る音楽は、花や写真と同じで常に自然にインスパイアされていて、元々ある最強の自然という答えを少しだけお借りして、誰かが僕の作品を見る時に、意識的でも無意識的でも、自然の魅力に惹き込まれるようなものであれば嬉しいなと思っています。
-フラワーアーティストと名乗り続ける理由とは?
ありがたいことに、最近はフラワーアーティストだけではなく、フォトグラファー、作曲家、DJ、建築デザインのお仕事をたいだくことも増えています。
ただ、僕の原点はフラワーアーティストとして活動をはじめたときから変わらず、花を好きな人をもっと増やして、優しい社会を作りたい、というところから変わっていなくて。
自然の魅力を伝える手段として、好きな作曲や建築デザインをさせてもらうこともありますが、僕としてはすべて繋がっていて、最後には花を伝える、というところ以外はあまりが興味がないので(笑)
建築デザインも、ただ格好良い・スタイリッシュというよりは、花の自然の構造を分析して特徴を捉えられるようなデザインを意識しています。なので、僕のデザインというよりは、自然に元々あった答えを建物という人間の社会に取り組むという感覚です。
表現の方法は様々ですが、花を伝える、という目的があるので僕はこれからもずっとフラワーアーティストでいようと思っています。
Interviwer & Writer
Japan ART Magazine Akari Sato
-Story of today’s creater
The Odyssey of Nature
Kenny Ortega、Mandy Mooreらと共に振付家として活動。Janet Jacksonのツアーにもゲストダンサーとして参加するRalph Escamillanが、Hikaru Seinoの作品と曲からインスパイアされた世界観を表現。
Music & Art direction Hikaru Seino
Choreography & performance Ralph Escamillan
世界一花を愛せる国を作る
HANANINGEN
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